テコンドー
後進を指導しながら
自身も「日本一」を目指す
NTT労働組合 南関東総支部 小鹿 義友さん
ダイナミックな足技が特長のテコンドーは、世界の競技人口が4000万人以上といわれる人気武道の一つ。「テコンドーのない生活は想像できない」と話すのは、小鹿義友さん(36歳)。大学時代にテコンドーを始め、現在は地元・茨城県取手市の道場で、大学の先輩である師範の下、毎週土曜日に後進の指導を行っている。「テコンドーをする目的、性格、得意技は十人十色。個々の特性に合わせた指導を心がけています」。多様な道場生と接することは、自身にとっての学びにもなっている。
小鹿さんは現役の選手でもある。平日は仕事の傍ら、昼休みにトレーニングをし、通勤帰りに電車に乗らずに約15kmの道のりを走る。目標は、組手競技(マッソギ)で日本一になること。2019年の全日本選手権大会では、52kg未満の階級で3位になっている。
大会では体格のハンデを減らすため、通常の体重よりも5kg以上少ない階級で出場している。そのため、大会の3カ月前から減量に取り組む。その間は「地獄のような日々」だそうだ。それでも続けるのは、「目標に向かって取り組むのが楽しいから」。そんな父親の背中を見て育った小学生の息子さんも、テコンドーに夢中だ。
全日本選手権大会のマッソギに出場できるのは39歳まで。残されたチャンスは少ないが、負けず嫌いの小鹿さんは諦めない。「日本一になることで、道場生にとって身近な目標になれたらいいと思っています」。
指導員を務める道場には、幼稚園児から成人まで幅広い層が通う。
テコンドー
1955年に朝鮮半島で生まれた武道で、韓国の国技。実践的なITFテコンドーと、スポーティなWTテコンドーの2つの系統がある。オリンピック競技となっているのは後者。小鹿さんはITF傘下の道場に所属している。
(2022年8月掲載)