レザークラフト
自分の欲しい物を作る楽しさと
人に喜んで使ってもらえる喜び
近電写真工業労働組合 書記長 木成 義幸さん
「使い込むほど風合いが変化していく"エイジング〝が革製品の魅力」と語る木成義幸さん。7年ほど前から財布や鞄、アクセサリーなどの革製品を手作りしている。「使っていた財布がボロボロになってきたので、買い替えようと市販の物を探したんですが、なかなか気に入った物が見つかりませんでした。そこで、趣味を探していたこともあり、『ちょっと作ってみようかな』と思い立ったのがきっかけです」。
前職は建築関係の職人。もともと物作りが好きなことから、インターネットで必要な情報を調べ、道具と材料を入手し独学で作り始めた。空き時間を利用して半年ほどかけて、型紙起こしから裁断、穴開け、縫製まで一通りの工程をこなし、自分が欲しかった財布を完成させた。
予想外だったのは、出来上がった財布に対する職場の評判が高く、「自分のも作ってほしい」と頼まれたこと。それ以来、知り合いから依頼された物を中心に、合間に自分の作りたい物を製作している。「頭の中でイメージした物が実際に出来上がった時の達成感、そして自分の作った物を喜んで使ってもらえることがうれしいです」。
革製品を作っていることは、労組の研修などで初対面の人とでも話題にしやすく、なかにはそれがきっかけで付き合いが深まった人もいるそうだ。
物作りの趣味をかなえた木成さん。これからも「自分の作りたい物、そして人に喜んでもらえる物を作り続けたい」と語る。
これまでに手作りした作品の数々。右下の写真は制作途中の長財布。
(2020年8月掲載)